　用木沢、、、
　金曜に飲み会が入ると、土曜の早朝は酒が抜けないので、運転すれば酒気帯びになる。セイフティドライバーとしては、分かっていて運転するわけにはいかない。ということで、土曜に釣りに行けないのは、ほとんどがこれが原因。
　日曜日は、世附の林道歩きは体力のない自分には辛い。翌日の仕事に、響くからだ。土曜まで働いて、日曜には世附という釣り人もいるが、自分には真似ができない。ただただ、その体力が、うらやましい限りである。
　４時起床、５時少し前に中川川の一番奥のゲート前に到着。車は、一台もない。このところの雨で、渓流の条件もいいだろうとの期待が大きい。できれば今日も降ってくれて、濁りでも入ってくれば、この前のような良型が出てくれるかもしれない。
　着替えていると、軽トラがやってきた。漁協のＨ監視員さんだ。大滝沢に１人入ったが、ここはまだ誰も入っていないとか。それは分かっていたが、そうですかぁ、と答える。近々に放流の予定があるが、相棒との予定が合わないとか。そんな話をしてから、用木沢に向け出発。５時だった。

　渋い、、、
　大きな堰堤を歩道橋で越し、その先の古い堰堤から始めた。まだ暗いので、仕掛けが見にくいが、それでも何度か魚信がある。合わせても掛からないから、チビがミミズの端を引っ張っているのだろう。
　堰堤の上にも、堰堤。この下流の倒木の下で、今日の１匹目６寸。やはり、竿が入りにくい場所に逃げ込んでいて、ここぞというポイントではチビメというパターンだ。今年は、世附では倒木が多く、良いポイントを邪魔しているが、用木沢も同じ。落ち込みには小さい枝が、ヤマメに頼まれた訳でもないだろうが、仕掛けをからめ取ろうと沈んでいる。
　次に６寸が釣れたのも、何でもない浅場であった。場所によっては、かなり上空の枝が邪魔になる。竿はそのままで、仕掛けだけ短いものに交換。気をつけないと、合わせがきつ過ぎて、仕掛けが竿に絡みつく。
　　
　そして納竿、、、
　前方に２段の堰堤が見えてきた。７時半、７寸のキレイなヤマメをやっと掛けた。堰堤では、魚信なし。これを越え、堰堤の上に降りる。水は少なく、しばらく釣りにならない。右岸から小さな沢が合流し、その先に堰堤が見えてくる。
　ここでは、過去にいい思いをした記憶がある。今日も少し期待しながら、第一投。かすかに魚信があって、水底を黒い影が動く。何度か流したが、結局良型は最初の一回だけ。途中、チビメが１匹掛かってくれた。
　８時少し前だが、納竿。大体、ここまでがいつものコース。すぐに、登山道を降りはじめた。右岸から入る沢にもヤマメはいる。以前探釣したことがあるが、その時に沢の奥で嫌なものを見つけてしまった。使用済みの近藤さんだ。日本の住宅事情が悪いのか、自然の中で野性を取り戻したのか、いずれにしてもそんな現場は見たくない。
　高い堰堤で、最後に竿を出して、車に戻ったのは８時半。自分の車、一台だけが止まっていた。