7月16日(月) 大又沢
 台風の後を狙って、、、
 朝、目覚ましを止めて、そのままウトウト。女房に起こされて、やっと起きた。だが、4時浅瀬には、だいぶ遅刻。明日の仕事に疲れを残さないように、どうせ源流に行く気はないので、とりあえず出かけた。
 浅瀬に、4時20分着。それほど遅れたわけでもないのに、車の数が異常に多い。ざっと20台、雨後の釣り人ってやつですね。考えることは、みなさん同じのようで。
 番小屋に4時半、珍しく小屋に人はいない。本業の寄の方が台風で大変なのだろう、世附なんてかまっていられないのかな。今日は、いれば相当の券が売れただろうに。
 ボードを見ると、源流にマークがいっぱい。これほど分かりやすいと、迷わなくていいのだが。本当は、玄橋の堰堤からの入溪がしたかったのだが、既にマークあり。仕方なく、まだ空いている千鳥橋にマーク。すぐに二人の釣り人が到着、マークせずに行きそうになるので声をかけた。せっかくの制度だから、みんなでちゃんと利用しなくては。アイデアを出した者の親心というか、ボードがみんなに活用されるのを願っているのだ。
 林道には、わずかに水に抉られた場所もあるが、全体的に被害は少ないようだ。普段なら何も水がない場所でも、斜面から沢水が出て、林道に流れを作っている。くつを濡らさないように歩くのは、結構難しい状況だ。

 増水、、、
 林道から見える大又沢の流れは、まさに濁流。これでは、渡渉も難しいだろう。自分がマークした千鳥橋の流れが、気になる。この状態では、やはり源流がベストなのかもしれない。
 5時25分、大又ダム到着。何と、水がない。台風対策で、全て放水してしまったようだ。それで、ダム下にも勢いのある水が流れているのだ。ダムで育った大物は、ダム下に落ちたのだろうか。狙いは、ダム下だったかと少し後悔。
 千鳥橋、5時半過ぎに到着。渡った先の砂利山で、休憩&着替え。空には青空が見え、天気も良さそうだ。川に降りて、釣り始めたのは5時55分。
 まだ濁りが強く残っている激しい流れ、シマノの6.1m竿を久しぶりに使う。仕掛けは太目のもの、錘はBか2B、餌はいつものキジだ。
 こんなに濁っていては釣りにならないかも、との思いはチビメにより杞憂であることを知らされた。激しい流れの中の、ちょっとしたたるみを狙う。大石の裏側や対岸の戻る流れなどを流すと、元気な魚信が返ってくる。今日は、楽しくなりそうだ。

 ヤマメの連発、、、
 チビを数匹掛けたあと、対岸の流れでグッと魚信。合わせも決まり、上の枝に気を付けながら、竿を畳む。タモに入ったのは、丸々太ったヒレピンの7寸。綺麗な魚体に、既に満足感を感じる私であった。
 渡渉にも慎重になるし、ポイントでは何度も流すので、こんな日は釣り上がるスピードが遅いものだ。そのせいでもないだろうが、6時45分に上流に釣り人発見。先ほど釣り支度をした場所から、わずか数十メートル上流だ。千鳥橋をマークしたし、橋から釣っている姿が見えただろうに。これだけ濁っていれば、先行者の影響も少ないだろうが、それにしても気分が悪い。
 イライラし、焦って釣るせいか、仕掛けを引っ掛けたり、トラブルが続く。ふと気がつくと、すぐ上に別の釣り人が。驚いて顔を見ると、どうぞどうぞと手で合図する。どうぞじゃないべよ、すいませんだべさ。興奮のあまり、ホリさん(編集部注:藤沢のテンカラ師)の口調になってしまった。
 親しげに話しかけてくるが、どこかで見た顔だが、、、。以前、大又沢で頭を跳ねた道場さん(料理人に似ている)ではないか。こりゃ、話の通じる相手ではない。一応、せっかくマークしても上流に入られたのでは意味がない、と言ってやる。彼は、すぐ上流に入った人のことを言っていると勘違いしたのか、二人組も上流に入ったと教えてくれた。ていうか、あなたのことを言ったのですが。、、、ルールなき大又沢、てか。

 さらに爆釣は続く、、、
 一度林道に上がって、少し上流に入る。いつもはいいポイントだが、こうなると竿を入れる場所が限られてしまう。魚信はそこそこあり、キレイな5、6寸が掛かってくる。渡渉できないので、また林道へ。
 少し行って、ガレを降りていく。ポイントごとに魚信があり、釣りの練習をしているようだ。10時過ぎ、やっと良型を掛けた。慎重に、タモへ導く。太った8寸の、放流君。この際、釣れれば何でも嬉しいものだ。
 しばらく上流を流して、渡れなくなったところで納竿。10時45分だった。ほとんど休憩無しで、釣り通し。条件がいいので、やけに時間ばかりかかってしまった。とりあえず、千鳥橋まで戻り、休憩・着替え。いつの間にか空には、雲が青空を覆ってきた。
 11時20分、撤退開始。ダムの水は、帰りには満杯になっていた。これだけ水量があると、溜まるには時間がかからないようだ。
 番小屋に12時20分。Sオーナーがお出迎え、愛想よくいろいろ話しかけてくれる。やっと顔を、覚えてくれたのかな。案外、話してみるといい人だ。
 ボードを見ると、源流に入った人たちは釣りまくっているのだろうかと、気になってくる。やはり、早く来て源流まで歩けばよかったかな。次の機会には、そうしたいものだ。起きられたら、の話だけれど。
ヒレピンの7寸、、、
濁流が、、、
入溪点の渓相
やっときた良型、、、
帰りのボードは、、